私は写真の左の人、ジャック・ブラックのファンなのだが、この映画を見るまで、すごい芸達者で歌の上手い俳優さんだと思っていた。映画『ハイ・フィデリティ』でも、一躍有名になった『スクー・オブ・ロック』でも、熱狂的音楽ファンでロック魂の熱い奴、という役どころだったけど(『ホリデー』では雰囲気のある作曲家の役)、実は「テネイシャスD」とは、写真の二人組、実在するもともとのロックバン
ドだったのだ!
その結成実話(?)みたいな映画なのだが、オッサン二人が熱く演じていることが既に面白過ぎる。さらに田舎の厳格な父役をミート・ローフが(ミート・ローフもおじいさんになった!)、ポスターから歌いかけるカリスマロックスターがディオ(本物のヘビメタロックスター、でも既におじいさん!)、アンティーク・ギター屋のクレイジーな店主をベン・ステイラーが(プロディーサーも勤めている)、”運命のピック”をロック博物館に盗みに行く際、水先案内人となる怪しい男をティム・ロビンスが演じるという、私たち世代のロックファン、映画ファンならたまらない出演陣。
ロックオペラ仕立てになっていて、このテンションの高さと内容のばかばかしさ(ドリフ級のギャグ映画だ!)、グラフィックの美しさは興奮をそそる。
ま、趣味の映画ですけどね。十代の頃「ロッキー・ホラー・ショー」なんか大好きだった中年にはおすすめですよ(笑)。七月全国ロードショーだそうです。