試写で見てすごーくいい映画だったのでオススメします。
主役は安部寛、母親役で樹木希林、父親役が原田芳雄、姉役がYOUというキャスティングGOODなホームドラマなのだが、それぞれの味がよく出ててほんとに味わい深い。
安部寛演じるのは、連れ子で再婚した相手(阿部は初婚という設定)と初めて実家に帰る失業中の次男。父親はかつて開業医だった威厳のある老人で、あとを継ぐはずだった長男(海で溺れそうな子供を助けて死亡)を懐かしみ、次男には難色を示している。これが原田芳雄なんだけど、あまりにも立派に老人過ぎて、驚いた! 演技とはいえ、やっぱり、見る側が四十五ともなると、若い頃映画でよく見てた俳優さんは、おじいさん・おばあさんという年齢なのだなと改めて・・・。でもほんと、原田芳雄も樹木希林もいい俳優で、ほんとに本物がそこにいるみたいだ。こういう俳優さんたちが、生きている間にあと何本感動を味わえるかと思うと、これからの日本映画に期待せざるを得ない。
話は・・・見てみてのお楽しみだが、40代になり、人生の折り返し地点を過ぎた人たちには、しみじみとと温かい作品だと思う。おじいさんおばあさんが住む海の近くの古い日本家屋、お盆に家族が集まるという舞台が、私たちの子供の頃の、懐かしい夏を彷彿とさせる。
2008年初夏 全国ロードショー
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